やまがたいきもの学1回目「絶滅危惧種たちと交通事故」終了報告

 

どうも~

やまがたヤマネ研究会の副代表 コジョウです!

 

今回は2月に行ったイベント「やまがたいきもの学~アナタとケモノのステキなお付き合い~」のイベント終了ブログあげていきまっす!

※本イベントは公益財団法人山形県生涯学習文化財団様の「山形学」地域連携講座助成を受け実施いたしました。

 

計3回の連続講座だったのですが、なかなかブログを書くことができず…。3回に分けてお届けいたします!!

 

ちなみにチラシはこちら、今回の動物イラストは全てコジョウ作!

代表曰く「なかなかヘタウマで味がある…」との言葉!

 

ん??これって誉められているのでしょうか…(^^;)

 

今回のお申込みメンバーは19名。

お子さまをお持ちのお父さん・お母さんはじめ大人の方にも楽しんでいただきたくて、今回は託児を用意しました!

 

うちのイベントってつい「大人ダメかな…?」ってなってしまわれるようです…。

そんなことないですよ!!ぜひ大人の方もいらして下さい!!

第1回目は作って学ぶ「絶滅危惧種と交通事故」です!

 

 

まずは山形県内に生息する”絶滅危惧種”について。

 

山形に生息する野生動物のうち約30%が絶滅危惧or準絶滅危惧種!

 

知ってました…?

 

今回は脊椎動物に限っての話ですが、植物、昆虫となると数は大きく変わってきますよ~。

 

意外と知っているようで知らないですよね(^^)

 

哺乳類で言うと、、モモンガ(危急種:VU)やムササビ(準絶滅危惧種:NT)、オコジョ(NT)はもちろんのこと、山形県民(山付近をうろうろする方限定)では結構見ている人が多いニホンリス(NT)も実は絶滅危惧種や準絶滅危惧種に属しています。

 

参加者の皆さんは真剣に聞いて下さってます。

 

大人も子供も問わず、皆さん意識高い系!

 

大人の方々は相当熱心にメモされてました(^^;)

 

中村が「ここはとらなくても…」と言ったレッドリストの基準の詳細まで…笑

 

さすがです!!

 

講座の中では実際に絶滅危惧種(:EN)に位置付けされているクマタカの羽根も触ってもらいました。

 

羽根から生み出される揚力を感じてもらいました!

 

すごいですよね~。振るだけで、自然と羽根が浮き上がるんですから!

 

このクマタカは事故によって亡くなってしまい、そのままゴミとして処分するだけだったものから羽根を採集して標本にしました。

 

絶滅を危惧される種は絶滅危惧種のため生体を捕獲することは困難。

しかも、交通事故や家屋へのバードストライクなどで死亡したこれらの個体も普通種と変わらず、ゴミとして処分されてしまいます。

普通では絶対に手に入らない貴重な資料がこのままでは失われてしまう!!

それではあまりにも学術的価値の損失ではないか??

ということで、講座の後半では彼らを活かすための「羽根標本」を作成しました。

 

普段、中村が作成しているのがコチラ

 

中村のホネハネの師匠でもある宮城教育大学の橋本勝先生が作り上げた「羽根標本」を伝授していただき作成しております。

 

・・・・・・

 

どうです??きれいでしょう??

 

従来全ての羽根を観察できる標本は中々無いあるいは淡白な標本でしたが、こうすることによって羽根の美術的価値と標本としての学術的価値を活かすというものです。

 

ちなみにこれはアカショウビン(:NT)です。

 

さすがに今回ここまで作るのは無理なので…

 

皆さんにはこちらで用意(消毒も)した色々な鳥の羽を額に納めていただきました!

 

まずは追加の消毒、整形を行って…。

 

 

乾燥までの間に何の鳥のどこの羽根なのかを図鑑を使って調べてもらいます!

 

みなさんなかなか四苦八苦 笑

かく言う僕も実は鳥の羽根苦手なんです…笑

 

「中村さ~ん!」の声が響きまくってました☆


 

ある方の作成したものはこんな感じ。

 

飾りかたにセンスを感じますよね~♪

 

何の鳥か?どこの羽根か?が分かれば、これ1つで学術としての価値も充分。

 

美しさも感じることができるわけです。

 

みなさんセンスのいい方ばかりで脱帽です…。

 

 

最後に遺体を見つけたとき、羽根を見つけたときの対処法を学習して今回は終了となりました。

 

 

 

 

 

当団体の常連さんも喜んでお持ち帰り頂きました☆

 

 

数が少ない(?)とされる絶滅危惧種、彼らの姿をきちんと記録に残すためには専門家だけではない「一般の方」と呼ばれる方々の力もとても大事です。

 

そのためには「目で楽しめる」ということもとても大事。ぜひ、一度皆さんも体験しに来ませんか??

 

 

 

 

 

 

 

※野生鳥獣の遺体を扱うためには各行政機関で届け出が必要です。ご注意ください。

※当団体は標本作製のために生物を殺めることは推奨してはおりません。