やってきました!大井沢に春が!!
雪の上にひらひらと舞う桜の花びらがとても美しく、調査そっちのけで「ぼ~・・・」と見ていられます。
この日はとっても良い天気で動くと汗ばむほどの陽気でした。
4月の調査に参加したレンジャーは7名と大学生4名でした。プラス忘れてはいけないレンジャーのご家族の女の子(プリンセス)2名です。
今回から巣箱の点検以外に少しずつレベルアップした調査を取り入れていきました。
まずは、調査前のミーティング。
今日の調査ミッションは3つ。
①フィールドノートのトレーニング&モモンガの痕跡踏査
②巣箱の点検
③植生調査のためのコドラートトレーニング
です!!と告げてもフィールドノートにメモをとるレンジャーのみなさま(笑)
今回初めて参加した大学1年生の子の方が驚くくらいでした。
①と③を簡単に言ってしまうと、この日は・・・
①モモンガの住んでいるエリアでウンチを探して個数や場所から先月とどう行動が変わったか比べてみる
③モモンガの住んでいるエリアと住んでいないエリアの植物をしらべて違いがあるか調べる練習
です。
モモンガも時期によって食べるものが違います。
ですので、ウンチの色も変わります。
大井沢の春は遅く、今の時期はモモンガのウンチはちょっと黄色め。
左の写真でいうと下の写真です。
上の写真はムササビのウンチ。
同じエリアにムササビとモモンガがいるのですが、3月の調査の時と異なって、モモンガのウンチの数や場所が減りました。
一方、ムササビのウンチはたくさん!
ほんの少し季節が変わるだけでウンチの色も数も変わる、面白いですね。
一方、巣箱の点検ではまたもモモンガとは出会えず。
因みにシジュウカラは卵を生んでいました~。
巣箱はみんなのもの。無事に大きくなるといいね♪
調査の後に、とあるレンジャーのご家族の方から「モモンガに会えないことが当たり前になっている。笑」という言葉を聞きました。
これ!本当に私たちが求めていたものです!
普通、モモンガ見れなければ調査来なくなります。笑
それでも、「なぜモモンガ(他の野生動物含め)に会えないか」を理解してモモンガを知るための調査を楽しんで行う…これこそ最高のレンジャーです!!(感涙)
レンジャーの皆さん。ここまで来たら意地でもモモンガに会えるまで調査頑張りましょう 笑
お昼はみんなで河原で食べました~。
朝日山系の雪解け水はとても冷たく、スイカ冷やしたらちょうどいいだろうな~と食いしん坊の私は心の中で思っていました。
桜の花びらが舞う中、トビが上昇気流をつかんで舞い上がり、カワガラスが水浴びしていました。
私たちは水切りをしてみましたが、水流が早く3回程度が限界。
調査の合間のこんな時間も楽しみの一つです。
午後の調査が始まります!
初めて行う植生調査用のコドラート作成。
KIDSレンジャーも一生懸命お手伝い。
巣箱の周りに東西南北10mの四角い調査区間を作ります。
方位磁石とメジャーを持っていざ出陣!
各チーム、知恵を出し合ってメジャーを引っ張ります。
「なんか曲がってる気がする…」
「なんか5角形になってる?」
「まっすぐロープが引けた~~~!!」
時に笑い、時に真剣に。
全チームコドラートが完成しました!
ここで、とある風景。
初めて参加してくれた大学生にフィールドサイン(動物たちの落とし物)を説明する様子。
そしてそれをメモる大学生。
『誰かに教えるとより学べる』
みんなで一緒にレベルアップだね。
植生調査も終わりが見え始めたころ…大井沢博物館の学芸員さんから電話が…
『雪の上のヤマネを地域の方が見つけました!』
これはすぐに行かねば!!!!
みんなで急いで片付けて現場に急行します!
いた~~~~♥
ヤマネを調査して10数年。
100頭以上のヤマネを巣箱で観察してきましたが、これは初めて!鼻息も荒くなります。
季節が冬から春の変わり目に見られる雪上でのヤマネ。
冬眠時のような体勢をとってエネルギー消費を減らしています。
自分の体温で雪の周りが解けていますね。
ヤマネにとって餌が豊富ではないこの時期はエネルギーをなるべく保存しないと命の危険にかかわります。
起こさないように静かにそっと観察しました。
息もゆっくり。1分間に15回くらい。
こんな素敵で不思議な生き物たちがずっと住める山形だといいいね♪
調査を頑張ったご褒美を森からいただきました。
次回はどんな生き物と出会えるでしょうか?
今からとっても楽しみです(^^)
(中村)
コメントをお書きください